自転車用タイヤ・種類・パンク修理など
【タイヤサイズ】
自転車用のタイヤは、折り畳み自転車で使われる6インチサイズから29インチサイズまで40種類以上存在します。
タイヤサイズは外径とタイヤ幅で表記されています。
たとえば26x1 3/8と表記されたタイヤは英国規格の26インチサイズでタイヤ幅が1 3/8インチ(約35mm)となります。
26インチサイズとはタイヤ外径が26インチということではなく、呼び径です。
HEタイヤはタイヤ幅が小数点表記されます。
たとえば、26x1.75というタイヤは、HE規格の26インチサイズでタイヤ幅が1.75インチということになるわけです。
HE規格の26インチサイズは、英国規格より外径で40mmほど小さいサイズです。
分数表記、小数表記での区別は日本国内で見かける主要な製品だけに適用され、ドイツとオランダでは小数点表記が英国規格、分数表記が米国規格です。
フランス規格はタイヤ外径をミリで、対応するタイヤの太さを示すa,b,c,dという文字をつけて表記されます。
a,b,cの表記はリムの外形を決めるものとなり、たとえば700x23cは700cサイズ(リムの勘合部径が622mm)で幅23mmということになります。
700x23cは700cサイズは、700c-23と表記することもあります。
a,b,c,dは、本来はaが細いタイヤ、b,c,dと順に太くなります。
cは40mm幅のタイヤをはめた状態で外形が700mmとなる、タイヤ用の規格です。
【ETRTO】
自転車用タイヤの規格は乱立しているため、どのタイヤがどのリムに適合するか、表記だけで判別することが難しくなってきました。
そこで ETRTO (European Tyre and Rim Technical Organisation) にそったサイズ表記が採用されるようになりました。
ETRTO表記ではタイヤ幅を前に、タイヤのビード径をハイフンで区切って表記します。
前述のWO 26x1 3/8はETRTOでは37-590、26インチHE 26x1.75は47-559、700x23cは23-622となります。
自転車のタイヤを交換するとき、ETRTO表記が同じであれば交換することができます。
製造メーカーによっては、ビード径の表記が1mm程度異なる場合も装着可能の場合が多いです。
ただし、リムの形状がHEかWOかで引っ掛け部の形状が異なるので注意は必要です。
【チューブ】
チューブはタイヤ内の空気を保持するためのドーナッツ状のゴム風船のようになっています。
チューブにはバルブがあって、弁機構により空気が充填できます。
チューブはブチルゴム、ラテックス、ポリウレタンなどで作られています。
タイヤ側とリム側に接していますが、リム側のスポークなどの突起物で穴が開きパンクを起こす場合があります。
これを防ぐため、リム側にはリムテープ(「ふんどし」とも呼ばれる)を張りパンクを防止します。
空気保持力が高く安価で耐寒性も高いブチルゴムが、材質としてもっとも普及していますが、競技用自転車では、より軽量なラテックスゴムが用いられることも多く、ポリウレタン樹脂も用いられます。
これらのチューブは、軽量でしなやかだが空気が抜けやすく、空気圧のこまめな点検が必要になります。
また、耐久性もブチルゴムに劣ります。
あまり知られていませんが、チューブは自転車の走行で磨り減る消耗品です。
タイヤが転がると接地面でタイヤが変形し、内部のチューブとタイヤとがこすれあいます。
そうすると、タイヤ内面がチューブを削り、薄くなることで空気漏れを起こしたりパンクを起こすというわけです。
これを防ぐために、タイヤ内面にタルカムパウダーを塗りすべりをよくすることもあります。
空気圧が低ければタイヤの変形量が大きくなりチューブの減りが早くなるからです。
パンク防止には、リム打ちパンクを防ぐという意味でも、タイヤの空気圧を適正に保つことが重要です。
【バルブ】
空気を入れる部分の弁です。
5つの種類があり、バルブ形状に合致した空気入れを使わないと正しく充填できません。
空気入れの中には、複数のバルブ(英・米か英・米・仏の組み合わせが多い)に対応した物も多くあります。
またバルブ間の変換アダプターも200円程度で売られています。
英式バルブ(ウッズバルブ、ダンロップバルブ)
日本ではいわゆるママチャリを中心にもっとも普及しているバルブのことです。
虫ゴムと呼ばれる細いゴムチューブの弁が付いています。
空気漏れが少なくバルブの補修も簡単ですが、虫ゴムが劣化しやすく、これが劣化すると急速に空気漏れが起こるため、定期的に交換が必要になります。
虫ゴムを使わないタイプの製品も発売されています。
《米式バルブ(シュレッダーバルブ)》
マウンテンバイクやBMXなど強度が必要な車種に採用されています。
バルブ外径が英式と同じ為、英式バルブ装備車と相互に交換することが可能です。
構造が単純で扱いやすいです。
また頑丈で空気も漏れにくいですがやや重いのが難点。
自動車やモーターサイクルと共通であるため、ガソリンスタンドで空気を入れてもらえます。
《仏式バルブ(フレンチバルブ、プレスタバルブ)》
ロードバイクやマウンテンバイクなどレース用の自転車でよく使われます。
チューブラータイヤもほとんどこのタイプで、高圧の充填が可能です。
先端のナットを緩め、いったん押し込んで弁を開いてから充填します。
軽量ですが構造的に華奢。
仏→米アダプターを持っていると何かと便利です。
《競輪バルブ 》
基本的な構造は英式と同じですが、細く、競輪用のチューブラータイヤで使用されます。
《イタリアンバルブ(レヂナバルブ)》
外観は仏式に似るが、ねじが外れるようになっています。
ヨーロッパのイタリア、ドイツの一般車で見かけますが、日本国内ではまず見ないでしょう。
米式バルブと仏式バルブはその構造から専用の圧力計を使用して空気圧を計測することができます。
米式なら自動車用ゲージが流用出来ます。
このため、空気圧の調整・管理が簡単なので、競技・スポーツ用自転車のほとんどには、米式か仏式いずれかのバルブが採用されています。
また、現在の英国では、実用車も含めて仏式バルブが主流になっています。
**********【パンク修理(クリンチャー編)】**********
パンク修理はそれほど難しい作業ではありません。
穴の開いている場所を探して、加硫材を使ってパッチを貼り付けるだけなので、こつさえつかめば誰にでも簡単にできます。
裂けて大穴が開いてしまうバーストなどチューブの損傷が激しい場合は、修理を施してもチューブの強度を確保できないためチューブ自体を新品に交換した方がいいです。
破裂音がしたらバーストだと思ってください。
パンク修理の時に用意するもの
パンク修理キット
修理に必要な工具と部材のセットタイヤレバー 2本
パッチ(最近では、ゴム糊を使わないタイプも出回っています)
荒い紙やすり
パンク修理用ゴム糊
空気入れ
(ウエス - 要らないボロ布のこと)
(水 - 修理に習熟すれば不要になる)
(マーカー - 油性ペンなど)
手順
@バルブをリムに固定しているナットを外します。
Aタイヤレバーをバルブの反対側の位置でリムとタイヤの間に挿入した後、タイヤレバーの後端をスポークに引っかけ保持します。
タイヤレバーをバルブの正反対側ではなく、少し左右にずれた位置でリムとタイヤの間に挿入すると作業がしやすいです。
複数のタイヤレバーを挿し入れることによって、その部分から順次タイヤをリムから外すことができます。
Bある程度の範囲を外したら、タイヤレバーや指などを外した部分に入れてタイヤを回し、タイヤ全周を外します。
チューブをタイヤの外へ引き出すことが目的なので、タイヤの片側が外れれば良く、リムから完全にタイヤを分離する必要はありません。
Cバルブ頭部を押し込み、リムからバルブを外します。
(バルブ形式に応じ必要ならば虫ゴムを付けて)空気を入れ、水につけて穴あき箇所を探します。
水の容器はチューブ全体を浸す容量は必要無く、チューブを部分的に順次廻し浸す事で足ります。
穴は一箇所とは限らないので、最初に穴を見つけてもチューブ全周にわたって穴を探しましょう。
穴はマーカーで印を付けると良いです。
穴の大きさや技術によっては水を使わず、空気が抜ける音や、空気の吹き出しを肌で感じる事で見つけられることもあります。
バルブの弁を押し込むなり虫ゴムを外して空気を抜きます。
紙やすりで穴の周囲をこすり、チューブ表面を荒らします。
ゴム糊を穴の周囲に塗り、数分おきます。
穴が中心になるようにパッチを貼り付け、強く押し付けます。
パンクの原因となった物体(ガラス片、小石など)がタイヤに残ってないか探し、残っていたら除去しましょう。
怪我をしないよう十分注意しながら、タイヤ裏面を撫でると見つけやすいです。
バルブをリムに通し、そこから残りのチューブをタイヤの内側に入れます。
この時、バルブを軽くナットで留めると作業がしやすいです。
全てのチューブを内側に入れ捩れていないことを確認したら、少しだけチューブに空気を入れます。
この状態でタイヤをリムへ装着すると、チューブがタイヤとリムの間にはさまることを防ぐことができます。
バルブの部分から順にタイヤをリムに装着し、バルブの反対側でタイヤレバーを使い装着します。
事前に空気を入れていた場合、レバーが必要な場所に来たら空気を抜いて手でチューブを奥に押し込み、タイヤレバーでチューブを傷つけないよう配慮しましょう。
タイヤを外す時と同様に、最後にリムに入れるタイヤ部分はバルブの正反対側ではなく、少し左右にずれた所とすると良いです。
英式バルブならば虫ゴムを付け、バルブを固定した後、チューブがタイヤとリムにはさまれていないか確認しながら、少しずつ空気を入れます。
はさまった状態で放置すると、そこからチューブがはみ出し風船が割れるように大きくパンクしてしまうので注意しましょう。
異常がないことを確認後、適正な空気圧にします。
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