競技の特徴〜エースとアシスト〜水分と栄養の補給
【競技の特徴】について
エースとアシストとは…。
エースとアシストという役割分担が、各チームに存在します。
エースとは…。
エースはレースごとに設定されて、役割としては、最終的にレースでのステージ勝利や総合優勝などを獲得することです。
普通、チームで最も強い選手が務めますが、場合によっては、同等の力を持つ選手をもう一人エースに据えて状況に応じてどちらかが勝利を狙う「ダブルエース」体制になることもあります。
各チームは本拠地や所属選手によって重視するレースを決めていて、参加する全てのレースで勝利を目指すわけではありません。
自国や地元のレースは当然重視しますよね。
また所属選手の脚質によっても狙うレースは異なってきます。
なので、小さなレースやあまり重視しないレースでは、普段はアシスト役の選手がエースを務めることがあります。
アシストとは…。
アシストはエースを勝たせるために風よけ、補給食や飲み物の運搬、他チームの牽制などを行います。
エースがレース中に機材故障や落車などで集団から遅れた場合には、アシストが大挙して集団から下がり、エースを集団まで引き戻すこともあります。
アシストの存在はエースにとって不可欠で、基本的にエースはアシストを伴って走っています。
レースの展開の綾でエースが丸裸になってしまった場合、そのチームは非常に不利な状況に置かれることになるので、レースの最終局面を除いてはエースがアシスト抜きで走ることはめったにありません。
エースが獲得した賞金は、ほとんどの場合アシストも含めて皆で均等に分配されます。
またレース中にエースにアクシデントがあった時には、アシストの中の最有力選手がエース役を引き継ぐ場合もあります。
このような選手の中には、エースに近いか、または同等の力を持っている者もおり、アシストの仕事を最小限に免除されていることもあります。
このような選手のことを「セカンド・エース」と呼びます。
先頭交代…。
ロードレースでは走行中の空気抵抗による体力の消耗が非常に大きいので、単独で走りきって勝利するのは難しいでしょう。
そのため、必然的に集団を形成し、他の選手を風よけにして体力の消耗を減らすなど、選手間で協力することが多いです。
やり方としては、数人から十数人の選手が順番に先頭を交代しながら走り、他の選手の体力回復(心拍数や乳酸値の低下)を助けるという戦術が採られることになります。
また、先頭交代は必ずしも同じチーム内で行われるとは限りません。
例えば、大集団から抜け出した違うチームの選手たちは逃げ切ってステージ優勝するため、あるいは各種ポイント賞争いを有利に運ぶために、ゴール直前までは交代で先頭を走るのが普通です。
でもこうした逃げ集団の中に個人総合優勝や新人賞に絡みそうな有力選手やその選手と同じチームの選手が入っている場合、彼らは余計なタイム差がつかないように牽制するのが目的なので、先頭交代には参加せず体力を温存します。
また、逃げている集団を追いかけるために後続集団に残ってしまったチーム同士が協力して先頭交代をし、速度を上げて追い上げることもあります。
ステージ優勝争いから総合成績争いまで、いろいろな思惑や戦略が絡むのが先頭交代です。
選手同士の駆け引き…。
ライバル同士であっても、当面の目的が一致した場合は「呉越同舟」状態で協力し合うのが、ロードレースの最大の特徴です。
でも、競技の序〜中盤にかけては、一致団結して走っていた選手たちも、終盤にさしかかるにつれ、各チームや選手ごとの思惑の違いからさまざまな駆け引きが発生してきます。
例えば、逃げ切り優勝を狙っている先頭集団なら、どこでアタックをかけて相手を出し抜くかで腹の探りあいが始まり、追撃する集団ではゴール前で競り合いになったときに有利な場所を確保するための位置取り合戦が起こるということなどがあるわけです。
でも、このような状況の変化に応じて生まれる選手同士の多様な駆け引きが、レースに強い緊張感を生み出し、それが魅力の一つとなっているのですね。
【水分や栄養の補給について】
3〜7時間と非常に長時間にわたる競技時間のため、水分や栄養を補給しないままだと脱水症状やエネルギー切れの状態になって競技が続行できなくなる危険が非常に高いです。
そのため選手たちはロードバイクのフレームにボトルホルダーを取り付けて水や各種飲料を入れたボトルを携帯したり、レーシングウェアの背中に付けられたポケットにおにぎりやパン、菓子、機能性食品などを入れておいて、走りながら適宜補給します。
競技中に固形物を摂取するというのは、トライアスロンのアイアンマンなどごく一部を除くほかの競技には見られない、ロードレースの大きな特徴です。
プロレースでは、こうした補給用の飲料や食料は選手自身が携帯するほかに、レースで併走するサポートカーやあるいは補給エリアにスタンバイしたチームスタッフから随時供給され、レース中にはアシストの選手が大量のボトルを背中などに入れてチームメイトに配って回る姿がよく見られます。
食品関係については「サコッシュ」と呼ばれる肩掛け型の袋に数種類を入れてサポートカーのルーフキャリアにぶら下げておき、そこから好きなものを選択します。
空になったボトルやサコッシュは道端に捨てられることが多いですが、これは沿道で応援するファンへのプレゼントにもなっていて、チーム側もこれを見越して、チームロゴやマークを入れた物を使用しています。
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