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自転車ロードレース レース 展開

コース(ステージ)が決まっていて、チームがあって、戦略方法があって……とかなり激しい戦いになるってことは、大体予想がつきますが、ではどんな風にレースが展開するかというと、いつも観ている人じゃない限りは難しいですよね。


ロードレースには何種類か決まったパターンの展開がありますので、そのお話をします。


ロードレースの競技規則は国際自転車競技連合 (UCI) によって決められていますが、ステージレースにおけるステージの構成やポイントの配分、レースの距離などは、レースの主催者が決定しているんです。

レースの種類は次のものがあります。

●マスドスタートレース(マスドレース):全選手が一斉にスタートし、ゴールの順番や所要時間を競うレース。通常はこのレース。
● チームタイムトライアル(チームTT):一定時間毎にチームの全員が出走し、チームごとのゴールタイムを競うレース。
通常は4人目のゴール到達時のタイムが記録になる。
●個人タイムトライアル(個人TT):一定時間毎に選手が個別に出走し、ゴールタイムを競うレース。



全選手が一斉にスタートし、ゴールの順番や所要時間を競うマスドスタートのレース。マスドレースとも言いますが、通常行われるレースがこの形式です。
「ロードレース」というとだいたいこの競技方法です。


このマスドレースの展開は、スタート直後から何度もアタックがかかります。

一人の選手が集団から飛び出して独走し、それに数名の選手が食い下がるという形のアタックです。
アタックをかけるのはエース格の選手ではなく、ほとんどがアシスト役の選手です。
でも大抵は集団に捕捉されて失敗し、また別の選手がアタックするという展開がしばらく繰り返されることになります。


スタート直後から序盤にアタックが成功すると、数名〜十数名の逃げ集団が形成されます。
これに対するメイン集団は、この段階で体力温存のためにペースを落とします。
ですので、この時点で逃げ集団とメイン集団の差がどんどん広がっていき、逃げ集団が独走しているように見える状態が中盤から後半手前まで続きます。


でも実際には、メイン集団は残り距離などから確実に追いつけるだけのタイム差を計算し、決してそれを超えることが無いようにスピードをコントロールしているんです。
ほとんどの場合、逃げ集団はレースの終わり頃に追撃集団に吸収されてしまうことになります。



じゃあ、逃げ集団は最初から優勝を狙っていないのかというと、そんなことはなく、逃げ切り勝ちというのをすることもあります。

山岳部では、ある程度の上りでは一流クライマーでも時速30km以下でしか走れないし、下りでは速度を上げすぎても危険なため、小集団と大集団の速度差が小さくなり、集団による空力のアドバンテージが薄れるため、厳しい山岳が続くステージでは総合優勝や山岳賞狙いの有力選手たちが大逃げに出ることもあるのです。

この場合なんかは、実力差による逃げ切り勝ちが出る可能性が高くなります。



でも、逃げ切り勝ちで優勝を狙っていない場合は、逃げる側も最初からそれを前提として、メディアへの露出やスプリントポイント、山岳ポイント獲得を主な目標にしていることの方が多いです。


ステージレースで山岳ステージでのスプリンターや、逃げに失敗したアシスト選手など、総合優勝争いや、その日のステージ優勝争いの両方ともに関係の無い選手は、翌日以降のレースに向けた体力温存のためにグルペットと呼ばれる集団を形成して後方に下がり、制限時間を越えない程度のスローペースでゴールに向かうことが多いです。




レースの後半に入ると、ゴール前数十km地点でメイン集団はペースを一気に上げて、逃げ集団を捕まえにかかります。
でもここで、中途半端に短い距離で逃げ集団を捕捉すると、その直後のペースが落ちた隙をついて、メイン集団から第二、第三のアタックをしかけて優勝を狙おうとする選手やチームもいるため、どの地点で逃げ集団を捕捉するのかも駆け引きの対象となるのです。



さて、もうすぐゴール前になってきました。
ここにくると、位置取り合戦がはじまります。


先頭集団が逃げ切ってしまうことが確実になった場合や、山頂ゴールが設定されたステージの場合は、位置取り合戦は発生しませんが、平坦ステージや、ゴール手前が平坦か下り基調のステージの場合、エースにスプリンターを据えているチームはゴール直前での展開を有利にするために、ゴール前数十km地点から集団の先頭付近で数名の選手が縦に並んで走る車列(トレイン)を形成して位置取り合戦をしつつ、追撃をしかけます。

そして、ゴール前数km地点から集団は全力での巡航に入ります。

ここでの集団の速度は、トップレベルのカテゴリーのレースでは平地でさえ時速60km前後にも達するんですよ。



ゴールまで1kmを切る辺りから発射台役のアシスト選手数名による全力走行が始まります。
通常数百メートルしか保たない無酸素運動です。
数名の選手が縦に並んで走ることからトレイン又は”列車”などと呼ばれているんですね。


エースを務める選手はその最後尾につき、アシストたちを風よけにして、ゴール数百m手前で飛び出してお互いに体をぶつけ合いながらゴールを目指します。
この時の速度は時速70kmから80km!
レースの中でも最も危険な瞬間でもあり、ゴール直後の選手たちは通常の精神状態ではないと言われます。
チームのスタッフが突き飛ばされたりすることもあるそうです(^-^;



逃げが決まった場合は、ゴール前数km地点から逃げていた集団内で駆け引きが始まり、ある選手が飛び出した瞬間に他の選手が牽制しあってお見合い状態になって勝負が付くということが多くあります。
そうでない場合は、逃げていた集団の選手たちによるゴールスプリントになって決着。

山頂ゴールの場合は、次々に先頭集団から選手が脱落していって、最後に残った選手がそのまま(結果的に逃げ切りの形で)ゴールに入ることになります。


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